2012年1月20日 星期五

Max Weber: 康樂(Kang Le )/ 比較のエートス


表紙画像 著者:野口雅弘  出版社:法政大学出版局 価格:¥ 3,045

■専門の砦から「現実」の戦場へ

 M・ウェーバーの遺(のこ)した仕事が、規模の点でも濃度の 点でも、読む者を圧倒する凄(すご)みを備えていることは、その理論構築に対し否定的な見解を抱く者を含め、認めぬわけにいかぬだろう。日本では一九三〇 年代に大塚久雄らが本格的に取り組みはじめ、戦後ウェーバー研究はドイツをしのぐ活況と水準をみせた。が、考えてみるまでもなく、社会科学の対象は「現 実」の社会であり、ウェーバーの著作自体ではない。アカデミズムが専門性の砦(とりで)に引きこもることに一定の意味はあり、またウェーバーを読み解くだ けでも一大事業であるとはいえ、日本の「ウェーバー学」がどこか自閉するきらいがあった事実は否めないだろう。
 本書は、一人のウェーバー研究者 が、専門の砦から敵地を窺(うかが)いつつ、「現実」の戦場で使える武器を再点検したものだといってよい。「合理性」「脱魔術化」「官僚制」「カリスマ」 といったウェーバー社会学の主要概念がここでは、グローバルな市場経済の成立や排他的な原理主義の台頭に特徴づけられる、冷戦終焉後の世界を分析すべき武 器としてとりあげられ、整備される。
 とりわけ著者が強調するのが、タイトルにもある「比較」である。ウェーバーの「比較」とは、ある文化が他と の比較によって自己の優位を確認するのでもなく、超越的な場所から世界を多元的に眺めるのでもない、「自らの文化的なバックグラウンドを賭けて他者と接触 し、そのことによって、これまでの自らのあり方が激しく揺さぶられるような経験」であると筆者は述べ、そうした「比較」の精神を根底に据えてはじめて、右 の武器が本当に力を発揮しうるのだとする。比較的短い論文を集めた本書では、各論が十分に深まっているとはいいがたいが、一部分を切り取って自説の補強に 便利に使う式のウェーバー利用から離れて、知の成熟を希求する筆者の姿勢は頼もしい。
    ◇
 法政大学出版局・3045円/のぐち・まさひろ 69年生まれ。立命館大准教授。『官僚制批判の論理と心理』など。











 

姓  名:康樂(Kang Le )(1950-2007)
學  歷:美國耶魯大學歷史學博士
經  歷:中央研究院歷史語言研究所副研究員(1983.8-1995.8)、 研究員(1995.8-2007.10.26) 

本人著作有《唐代前期的邊防》,1983年耶魯大學博士論文 “An Empire For A City: Cultural Reforms Of The Hsiao-wen Emperor, 471-499”,以及《從西郊到南郊──國家祭典與北魏政治》(台北:稻禾出版社,1995)等。此外並負責《新橋譯叢》(台北:遠流出版社)的編譯工 作,目前已出版三十餘冊,包括二十世紀初社會學大師瑪克斯‧韋伯(Max Weber)的著作多種。

目前研究方向為中國中古時期宗教與政治、社會關係,以及臺灣宗教的研究。

專書

  1. 《唐代前期的邊防》(臺北:臺灣大學文史叢刊51,1979)。
  2. 《從西郊到南郊──國家祭典與北魏政治》(臺北:稻禾出版社,1995)。

學位論文

  1. “An Empire For A City: Cultural Reforms of The Hsiao-wen Emperor, 471-499” (PhD diss., Yale University, 1983).

論文

  1. 〈民爵與民望〉,《漢學研究》4.1 (1986):29-35。
  2. 〈北魏文明太后及其時代〉(上)、(下),《食貨月刊》15.11/12 (1986):1-15;16.1/2 (1986):56-66。
  3. 〈《魏書》「帝之十族子弟七人」試釋〉,《食貨月刊》16.7/8 (1987):1-5。
  4. 〈從西郊到南郊──拓跋魏的國家祭典與孝文帝的「禮制改革」〉,《中央研究院 第二屆國際漢學會議論文集》(臺北:中央研究院,1989),頁141-168。
  5. 〈代人集團的形成與發展──拓跋魏的國家基礎〉,《中央研究院歷史語言研究所 集刊》61.3 (1991):575-691。
  6. 〈代人與鎮人〉,《中央研究院歷史語言研究所集刊》61.4 (1991):895-916。
  7. 〈孝道與北魏政治〉,《中央研究院歷史語言研究所集刊》64.1 (1993):51-87。
  8. 〈轉輪王觀念與中國中古的佛教政治〉,《中央研究院歷史語言研究所集刊》 67.1 (1996):109-143。
  9. 〈沙門不敬王者論──「不為不恭敬人說法戒」及相關諸問題〉,《新史學》 7.3 (1996):1-48。
  10. 〈潔淨、身分與素食〉,《大陸雜誌》102.1 (2001):15-46。
  11. 〈素食與中國佛教〉,收入周質平、Willard J. Peterson編,《國史浮海開新錄——余英時教授榮退論文集》(臺北:聯經出版事業公司,2002),頁37-94。

翻譯

  1. 康樂、黃進興編譯,《歷史學與社會科學》(臺北:華世出版社,1981)。
  2. 康樂譯,霍布士班(E. J. Hobsbawn) 著,〈從社會史到社會的歷史〉,收入康樂、黃進興主編,《歷史學與社會科學》(臺北:華世出版社,1981),頁95-125。
  3. 康樂編譯,韋伯(Max Weber) 著,《韋伯選集(3):支配的類型》(臺北:遠流出版公司,1985)。
  4. 康樂譯,布洛克(Marc Bloch) 著,〈水碾的出現及其勝利〉,《年鑑史學論文集》(臺北:遠流出版公司,1989),頁35-69。
  5. 康樂、洪德先譯,布洛克著,〈歐洲中世紀的「發明」〉,《年鑑史學論文 集》(臺北:遠流出版公司,1989),頁17-34。
  6. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《韋伯選集(2):宗教與世界》(臺北:遠流出版公 司,1989)。
  7. 康樂編譯,韋伯著,《韋伯選集(4):經濟與歷史》(臺北:遠流出版公 司,1990)。
  8. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《宗教社會學》(臺北:遠流出版公司,1991)。
  9. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《支配社會學》(臺北:遠流出版公司,1993)。
  10. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《城市的類型學》(臺北:遠流出版公 司,1993)。
  11. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《印度的宗教:印度教與佛教》(臺北:遠流出版公 司,1996)。
  12. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《經濟行動與社會團體》(臺北:遠流出版公 司,1998)。
  13. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《法律社會學》(臺北:遠流出版公司,2003)。
  14. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《古猶太教(I)、(II)》(臺北:遠流出版公 司,2005)。
  15. 康樂、簡惠美譯,韋伯著,《基督新教倫理與資本主義精神》(臺北:遠流出版公 司,2007)。

其他

  1. 〈布洛克與《史家的技藝》〉,《史家的技藝》(臺北:遠流出版公 司,1989),頁1-12。
  2. 〈韋伯與《中國的宗教》〉,《中國的宗教》(臺北:遠流出版公 司,1989),頁1-23。
  3. 〈韋伯的史學〉,《韋伯選集(4):經濟與歷史》(臺北:遠流出版公 司,1990),頁1-8。
  4. 康樂、簡惠美著,《信仰與社會──北臺灣的佛教團體》(臺北:臺北縣立文化中 心,1995)。
  5. 《佛教與素食》(臺北:三民書局文明叢書,2001)。

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