2015年1月30日 星期五

武者小路 実篤:実篤の生涯;《維摩經》/『梵漢和対照・現代語訳 「維摩経」』




http://www.mushakoji.org/saneatsu/life.html

実篤の生涯

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武者小路実篤(むしゃこうじ さねあつ/1885~1976年)は、明治43(1910)年に友人・志賀直哉らと雑誌『白樺』を創刊し、以後、60年余にわたって文学 活動を続けてきました。小説「おめでたき人」「友情」「愛と死」「真理先生」、戯曲「その妹」「ある青年の夢」などの代表作、また多くの人生論を著したこ とで知られ、一貫して人生の讃美、人間愛を語り続けました。
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大正7(1918)年には「新しき村」を創設し、理想社会の実現に向けて、実践活動にも取り組みました。
また、『白樺』では美術館建設を計画し、昭和11(1936)年の欧米旅行では各地の美術館を訪ねるなど、美術にも関心が深く、多く評論を著しています。
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自らも40歳頃から絵筆をとり、人々に親しまれている独特の画風で、多くの作品を描きました。
実篤はその生涯を通じて、文学はもとより、美術、演劇、思想と幅広い分野で活動し、語り尽くせぬ業績を残したのです。



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お知らせ

2015.1

「実篤チョコ」2015年バレンタインシーズン限定版発売

 毎年大変ご好評をいただいております武者小路実篤記念館のバレンタインシーズン限定チョコレートを2015年も発売します。
 今年は、洋菓子メーカー・モロゾフの缶入りチョコレートで、オリジナルパッケージを作成しました。
 金色の缶には、ゴッホ「向日葵」の絵と、実篤の詩「バン・ゴッホ」をあしらいました。この絵は、実篤らが大正6(1917)年に提唱した「白樺美術館」設立運動に賛同した神戸の実業家・山本顧弥太氏が購入した作品で、惜しくも昭和20年に戦災で焼失しました。缶に使用した写真は、大正10(1921)年に発行された『白樺社発行セザンヌ ゴオホ画集』(当館所蔵)から採ったもので、この作品の色彩を伝える唯一の貴重な資料です。
 銀色の缶には、実篤の色紙「バラ 共に咲く喜び」と言葉をあしらいました。実篤の言葉でも特によく知られており、広く親しまれている言葉で、当たり前のようでいて深い意味を持つこの言葉は、気持ちをチョコへ託すバレンタインにふさわしい言葉ではないでしょうか。
 缶の中には幅広い人気のミルクチョコを16粒ほど詰めました。
 食べ終わったら、缶は小物入れなどに使えます。
 各1,500個、合計3,000個限定で、1月20日に発売します。予約は15日から受付を開始します。
 1個500円(税別)です。 
チョコ2015


武者小路 実篤(むしゃのこうじ さねあつ、1885年明治18年)5月12日 - 1976年昭和51年)4月9日)は、日本小説家詩人劇作家画家

武者小路實篤(1885年5月12日-1976年4月9日),日本小說家・詩人・劇作家,愛稱「武者」。白樺派的代表作家之一。

生平

東京府東京市麴町區(現・東京都千代田區)出身。出自藤原北家支流・閑院流末裔公卿之家系武者小路家子爵武者小路實世之第8子。
歷經學習院初等科中等科高等科1906年,入東京帝國大學社會學科。1907年,東大中退。1910年,與志賀直哉有島武郎有島生馬等人創刊文學雜誌『白樺』。因此被稱為白樺派。對托爾斯泰傾倒。
他是新村主義的倡導者。為實現烏托邦的理想,分別在宮崎縣兒湯郡木城村(現・兒湯郡木城町)和埼玉縣入間郡毛呂山町建設「新村」。
1946年,就任貴族院議員1951年文化勳章受章。1976年,由於尿毒症,在東京病逝。享年90歳。

代表作

  • 『お目出たき人』(1911年)
  • 『幸福者』(1919年)
  • 『友情』(1920年)
  • 『人間萬歳』(1922年)
  • 『愛と死』(1939年)
  • 『真理先生』(1951年)

代表作 [編集]

  • 荒野』 - 国立国会図書館 1908年
  • お目出たき人』 - 国立国会図書館 1911年
  • 『世間知らず』 
  • 『その妹』 1915年
  • 『幸福者』 1919年
  • 友情』 1919–1920年
  • 『人間万歳』 1922年
  • 『或る男』 1921–1923年
  • 『愛慾』 1926年
  • 『わしも知らない』 1926年
  • 『母と子』 1927年
  • 『棘まで美し』 1930年 
  • 『愛と死』 1939年
  • 『大東亜戦争私観』 1942年 
  • 『真理先生』 1949–1951年
  • 『馬鹿一』




維摩経 (1956年) (角川文庫)

武者小路 実篤

  • 文庫: 252ページ
  • 出版社: 角川書店 (1956)
  • ASIN: B000JB1IV0
  • 発売日: 1956

維摩經 李君奭譯 彰化: 專心企業 1979

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覚え書:「『梵漢和対照・現代語訳 「維摩経」』岩波書店 植木雅俊訳 評・前田耕作」、『読売新聞』2011年11月6日(日)付。


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『梵漢和対照・現代語訳 「維摩経」』岩波書店 植木雅俊訳
評・前田耕作(アジア文化史家・和光大名誉教授)
「文殊との対論」輝き新た

 奈良・法隆寺の美しい五重塔の初層内陣に須弥山を中心として東西南北四つの主題が塑造されていることは、訪れた人なら誰でも知っているだろう。仏伝の時軸に沿えば、北面の涅槃像土、西面の分舎利仏土、南面の弥勒仏像土となろう。東面の維摩詰
(ゆいまきつ)像土だけは他の主題とは切り離され、向かって左に維摩詰、右に文殊菩薩、下段に一群の眷属を配した場面が表出されている。端正な文殊と対照 的に鬚髯(あご髭ひげとほほ髭)を蓄え、口を開き歯をみせ談ずる俗形の維摩との神韻漂う対話の場面となっている。わが国における「対論講説の相」を表す維 摩詰像の原型である。聖徳太子によって法華経・勝鬘経とともに社会救済の実践に不可欠な三経の一つとされたと伝えられる維摩経の最も重要な場面が、太子ゆ かりの寺の塔本に造出されたことの意味は深い。
 紀元後1~2世紀ごろに成立したといわれる『維摩経』がわが国に至りつくまでには、西域や中央アジアでのコータン語、ソグド語訳、中国での漢訳など、重 訳の歴史を経ねばならなかった。日本の仏教に決定的な影響を与えた漢訳には、後3世紀に支謙によって訳された『維摩詰経』と後5世紀初頭、鳩摩羅什によっ て訳出された『維摩詰所説経』がある。
 しかし二人とも中国の人ではない。支謙は「大月氏国」の出であり、鳩摩羅什の出自は「亀茲国」であり、いずれも多言語に通暁した人たちであった。原典の 文学的リズムを伝えるために心砕いた羅什の訳は、言葉が匂い出るように華麗であったが、それでも原語の「美しい文藻」は伝えられないと嘆いたという。後7 世紀には維摩の故宅・方丈の址を訪ねた玄奘の訳『説無垢称経』もできあがった。

 『維摩経』の和訳は、河口慧海をはじめ多くの人びとによってなされてきたが、いずれも漢訳と蔵訳(チベット語訳)からのもので、肝心の梵語(サンスク リット語)原本からの訳文はこれまでなかった。「本経のサンスクリット原典は、残念ながら現存しない」(仏教学者・長尾雅人)からであった。

 ところが1999年の夏、チベットのポタラ宮殿の一隅から思いがけず本経のサンスクリット原典の貝葉(ターラ樹の葉)写本が大正大学の学術調査団によっ て発見されたのである。わが国では千数百年も前から秋10月になると維摩会を営み、講釈し親しまれてきた本経が初めて原典に基づき、梵漢蔵に相照らして現 代語訳する機会が巡ってきたのである。

 『維摩経』の特色は、釈尊が「最後の旅」の途次立ち寄った商業が盛んな大都城ヴァイシャーリーを舞台にして、この地の雄族リッチャヴィの資産家で妻も子 もあり、俗界に身をおきながらも「確実な知恵」を有し、あちこち自在に出没して「真理の教え」を雄弁に語り、人びとを「大いなる乗り物」(大乗)へと導く 在家の菩薩ヴィマラキールティ(維摩詰)を主人公に据え、言説飛び交う多声的な対話劇に仕立て上げているところにある。 釈尊を慕う遊女アームラパーリの 所有する静かなマンゴーの森の中、従う多くの出家者や菩薩たちと釈尊が「仏国土」について「心清ければ土もまた清浄」と穏やかに語らう時をもつ場から幕が あく。

 しかしこの場には病に伏す維摩の姿はない。衆生病むゆえに病床にある維摩の想いを察した釈尊は弟子たちに見舞いにゆくよう促すが、誰も維摩の日頃の出家 者に対する憚らぬ批判的言辞に怖れをなしてためらう。弟子たちの弁明の言葉が重ねられてゆくにつれ、次第に維摩の空の思想の骨格が明かされる。クライマッ クスは舞台を維摩の自宅(方丈)に移しての文殊菩薩との対論である。生と滅、言語と沈黙のパラドックスをめぐり哲学の核心を衝く問答で、沈思を誘う場面が 圧巻だ。植木氏による現代語訳は、なによりも明晰な訳文と精緻で創意に富む訳注によって古経に新たな生命の輝きと躍動感を返し与えている。

 会津八一は奈良・法華寺の維摩像を歌に詠み、「在家にして大乗の造詣最も深く、思索弁証の無碍自在を以て鳴る」と自注し(『南京続唱』)、武者小路実篤は「いかに生くべきかを教えてくれる」仏典と讃えた。寂寞のひととき熟読するに相応しい書である。
 ◇うえき・まさとし=1951年、長崎県生まれ。仏教研究家。著書に『仏陀の国・インド探訪』など。
 ◇まえだ・こうさく 1933年、三重県生まれ。アジア文化史家・和光大名誉教授。著書に『巨像の風景』『アフガニスタンを想う』など。
岩波書店 5500円
    --「『梵漢和対照・現代語訳 「維摩経」』岩波書店 植木雅俊訳 評・前田耕作」、『読売新聞』2011年11月6日(日)付。
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