2018年12月2日 星期日

『伊豆の踊子』(いずのおどりこ)1926


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伊豆の踊子
The Dancing Girl of Izu
旧天城トンネル。主人公はこのトンネルの脇にあった峠の茶屋で、はじめて踊子と会話した。
旧天城トンネル。主人公はこのトンネルの脇にあった茶屋で、はじめて踊子と会話した。
著者川端康成
イラスト装幀:吉田謙吉
発行日1927年3月20日
発行元金星堂
ジャンル短編小説
日本の旗 日本
言語日本語
形態上製本
ページ数319
公式サイトhttp://www.shinchosha.co.jp/book/100102/コードNCID BA51100243
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伊豆の踊子』(いずのおどりこ)は、川端康成短編小説。川端の初期の代表作で、伊豆した19歳の時の実体験を元にしている[1][2][3][4]孤独憂鬱な気分から逃れるため伊豆へ一人旅に出た青年が、修善寺湯ヶ島天城峠を越え湯ヶ野下田に向かう旅芸人一座と道連れとなり、踊子の少女に淡い恋心を抱く旅情と哀歓の物語。孤児根性に歪んでいた青年の自我の悩みや感傷が、素朴で清純無垢な踊子の心によって解きほぐされていく過程と、彼女との悲しい別れまでが描かれている[5]
日本人に親しまれている名作でもあり、今までに6回映画化され、ヒロインである踊子・薫は田中絹代から吉永小百合山口百恵まで当時のアイドル的な女優が演じている[6][4]

発表経過[編集]

1926年(大正15年)、雑誌『文藝時代』1月号(第3巻第1号)に「伊豆の踊子」、2月号(第3巻第2号)に「続伊豆の踊子」として分載された[7]。単行本は翌年1927年(昭和2年)3月20日に金星堂より刊行された[7][8]。なお、刊行に際しての校正作業は梶井基次郎がおこなった[9][10][11][12]


おもな刊行本[編集]

  • 『伊豆の踊子』(金星堂、1927年3月20日)
    • 装幀:吉田謙吉(湯本館の一室「山桜」の欄間の図柄)。B6判。函入。
    • 収録作品:「白い満月」「招魂祭一景」「孤児の感情」「驢馬に乗る妻」「葬式の名人」「犠牲の花嫁」「十六歳の日記」「青い海黒い海」「五月の幻」「伊豆の踊子」
  • 『伊豆の踊子』(金星堂、1928年10月5日)
    • ※ 1927年(昭和2年)刊行本の普及版。
  • 限定版『伊豆の踊子』(江川書房、1932年6月20日) 限定180部
  • 『抒情哀話 伊豆の踊子』(近代文芸社、1933年4月10日)
    • 口絵写真:田中絹代
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「白い満月」「招魂祭一景」「孤児の感情」「驢馬に乗る妻」「葬式の名人」「犠牲の花嫁」「十六歳の日記」「青い海黒い海」「五月の幻」
  • コルボオ叢書『伊豆の踊子』(野田書房、1938年1月31日) 150部限定
    • 収録作品:「伊豆の踊子」
  • 細川叢書『伊豆の踊子』(細川書店、1947年5月1日) 2000部限定
    • 収録作品:「伊豆の踊子」
  • 東鐵文化読本第7号『伊豆の踊子』(東京鐵道局、1948年5月15日) 非売品
    • 収録作品:「伊豆の踊子」
  • 『伊豆の踊子』(小山書店、1949年4月30日)
  • 伊豆の踊子』(細川書店、1951年3月15日)
    • 収録作品:「伊豆の踊子」
  • 雪国・伊豆の踊子』(新潮社、1952年8月20日)
    • 表紙カット:三岸節子。本文カット:岡鹿之助
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「抒情歌」「雪国」「朝雲」
  • 『伊豆の旅』(中央公論社、1954年10月5日)
    • 装幀:恩地孝四郎高畠達四郎。扉に川端康成の生原稿コピーが印字。
    • 収録作品:「伊豆序説」「伊豆温泉記」「伊豆湯ヶ島」「正月三ヶ日」「椿」「夏の靴」「有難う」「処女の祈り」「伊豆の踊子」「伊豆の帰り」「伊豆の思ひ出―『独影自命』より―」
  • 新潮青春文学叢書『伊豆の踊子』(新潮社、1955年1月31日)
  • 『伊豆の踊子』(講談社ロマンブックス、1964年5月10日)
    • 装幀:高田力蔵。解説:福永武彦
    • 収録作品:「白い満月」「伊豆の踊子」「春景色」「温泉宿」「正月三ヶ日」「夏の靴」「有難う
  • 文庫版『伊豆の踊子』(三笠文庫、1951年10月)
    • 川端康成「あとがき」
  • 文庫版『伊豆の踊子』(新潮文庫、1950年8月20日。改版2003年5月5日)
    • カバー装幀:宮本順子。解説:竹西寛子「川端康成 人と作品」。三島由紀夫「『伊豆の踊子について』」。年譜。
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「温泉宿」「抒情歌」「禽獣
  • 文庫版『伊豆の踊子・禽獣』(角川文庫、1951年7月30日。改版1989年、1999年)
    • 装幀:杉浦康平。カバー装獲:蓬田やすひろ
    • 解説:進藤純孝「川端康成――人と文学」。古谷鋼武「作品解説」。川端康成「『伊豆の踊子について』」。年譜。
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「青い海黒い海」「驢馬の乗る妻」「禽獣」「慰霊歌」「二十歳」「むすめごころ」「父母」
  • 文庫版『伊豆の踊子・温泉宿 他四篇』(岩波文庫、1952年2月。改版2003年9月18日)
    • 装幀:精興社。川端康成「あとがき」。略年譜。
    • 収録作品:「十六歳の日記」「招魂祭一景」「伊豆の踊子」「青い海黒い海」「春景色」「温泉宿」
  • 文庫版『伊豆の踊子・花のワルツ 他二編』(旺文社文庫、1965年7月10日)
  • 文庫版『伊豆の踊子・十六歳の日記』(講談社文庫、1972年11月)
    • 解説・年譜作成:長谷川泉
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「十六歳の日記」
  • 文庫版『伊豆の踊子』(集英社文庫、1977年5月30日。改版1993年6月5日)
    • 解説:奥野健男「鮮やかな感覚表現」。橋本治「鑑賞――『恋の垣根』」。年譜。
    • ※ 2008年新装版より、カバー装画:荒木飛呂彦
    • 収録作品:「伊豆の踊子」「招魂祭一景」「十六歳の日記」「死体紹介人」「温泉宿」
  • 文庫版『伊豆の旅』(中公文庫、1981年4月10日。改版2015年11月21日)
    • 解説:川端香男里「文庫新版によせて」
    • 収録作品:1954年10月の中央公論社からの単行本と同内容。
  • 文庫版『伊豆の踊子・骨拾い』(講談社文芸文庫、1999年3月10日)
    • 装幀:菊地信義。解説:羽鳥徹哉
    • 収録作品:「骨拾い」「日向」「処女作の祟り」「篝火」「十六歳の日記」「油」「葬式の名人」「孤児の感情」「伊豆の踊子」「父母への手紙」「ちよ」
  • 英文版『The Izu Dancer』(訳:エドワード・G・サイデンステッカー、Leon Picon)(Tuttle classics、1964年、2004年)
    • 収録作品:川端康成「伊豆の踊子」(The Izu Dancer)、井上靖「ある偽作家の生涯」(The Counterfeiter)、井上靖「姨捨」(Obasute)、井上靖「満月」(The Full Moon)
  • 英文版『Oxford Book of Japanese Short Stories (Oxford Books of Prose & Verse) 』(編集:Theodore W. Goossen。訳:Jay Rubin)(Oxford and New York: Oxford University Press,、1997年)
  • 英文版『The Dancing Girl of Izu and Other Stories』(訳:J. Martin Holman)(Counterpoint Press、1998年)
    • 収録作品:伊豆の踊子(The Dancing Girl of Izu)、十六歳の日記(Diary of My Sixteenth Year)、油(Oil)、葬式の名人(The Master of Funerals)、骨拾い(Gathering Ashes)、ほか

電影[編輯]

舊天城山隧道,故事(賣茶阿婆送川島)的開場景。
  1. 《戀愛花開 伊豆舞孃》(1933年,松竹五所平之助導演,田中絹代大日方傳主演,黑白,默片),是第一部電影化作品。
  2. 伊豆舞孃》(1954年,松竹,野村芳太郎導演,美空雲雀石濱朗主演,黑白電影)
  3. 《伊豆舞孃》(1960年,松竹,川頭義郎導演,鰐淵晴子津川雅彥主演,彩色電影)
  4. 《伊豆舞孃》(1963年,日活西河克己導演,高橋英樹吉永小百合主演,彩色電影)
  5. 《伊豆舞孃》(1967年,東寶恩地日出夫導演,黒澤年男內藤洋子主演,彩色電影)
  6. 伊豆舞孃》(1974年,東寶,西河克己導演,山口百惠三浦友和主演,彩色電影)[1]

傅月庵──和林雨新

1946年的東京神田松富町,兩名歷劫歸來的文藝青年細川武夫、岡本芳雄合作開書店,武夫出錢當老闆,書店遂名「細川書店」;芳雄出力當編輯,想搞「純粋造本」,也就是「用最簡單的方式編出最好的書」,於是有了『細川叢書』。
 
這套叢書共12冊,內文以五號字鉛印,書名套紅,內頁甲洲特抄手工和紙,平裝加書衣,平均每冊60頁。在物質艱難時代裡,將編輯、裝幀美學發揮到了極致。行銷上也很特別,僅直銷而不店銷。換言之,透過會員制,直接配送(版權頁乃有「非賣品」字樣)。會員分兩種:A會員給編號簽名本,B會員給一般本,總印數以2000冊為限。
 
此本即該叢書編號第一號的A會員本,書前有作者川端康成毛筆簽名並鈐印,書後有限定編號「第199冊」標記。鄰國傳說夢幻之書,不意得見於眼前,一期一會,萬勿擦肩而過。
 
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